日本競馬における調教師と騎手の関係について、しばしば議論が起こります。世界的に見れば、騎手は調教師が指示した通りに騎乗すれば、その役割を果たしたとみなされます。
もし指示を守らない場合には文句を言うこともできますが、そうでない場合の責任は調教師が負うべきです。これは競馬界では常識です。
しかし、日本では調教師が騎手に責任を転嫁する傾向が強く、これが日本競馬のレベルを引き下げている一因とも言われます。確かに、日本の競馬は馬やレース運営が一流である一方、騎手は三流、そして調教師はそれよりさらに下の五流とも揶揄されることがあります。
また、欧州の競馬と日本の競馬では、ペースや頭数が大きく異なるため、同じ戦略が通用しないことも理解されていません。前後のポジションを自在に変える欧州のスタイルをそのまま日本に持ち込むのは無理がありますし、米国のハイペースなレースでも、細かい指示はそれほど重要視されていません。
普段行っていない戦術を、いきなり欧州で実行することは不可能です。
例えば、ウィリアムバローズは成功しましたが、その後のアンモシエラ、ハピ、マッドクールは不可解な騎乗によって敗北しています。これが今後の課題となるかもしれません。