炎馬：トウカイテイオーって、本当に素晴らしい競走馬だったわよね。父親が「皇帝」と呼ばれた存在だったし、彼がたどった足跡をなぞって、無傷の二冠制覇を成し遂げたのは驚くべきことだわ。
氷馬：そうだね、彼の成績は本当に素晴らしかった。特に有馬記念の勝利は印象的だったよね。１年ものブランクを乗り越えての復帰戦で、それがなければ彼の印象も変わっていたかもしれないって思うわ。
炎馬：でも、なぜ彼は１年もの休養を経て有馬記念に出走することになったのかしら？そもそもの始まりは１年前の有馬記念での大敗だったよね。それがジャパンＣでの勝利に繋がったんだけど、激走の反動で体調が下降線を辿ったみたいで、完璧な状態ではなかったんだよ。
氷馬：それで放牧に出されて休養を経て、栗東に戻ってきたんだよね。でもまた骨折が判明して、春の目標であった宝塚記念も諦めなきゃいけなかったんだ。その後、天皇賞も厳しい日程だったし、そこで陣営は有馬記念に照準を絞ることに決めたんだ。
炎馬：でも、１年のブランクが心配だったんだけど、当時の調教師は「キッチリ仕上げればいきなり力を出せる」と言っていたんだよね。４歳の春に休養明けで大阪杯を制した自信と、ジャパンＣの勝利から生まれた心の余裕が彼を支えていたのかもしれないわ。
氷馬：それに、実はこの時、種牡馬入りの話も出ていたんだよね。でも価格の問題で実現しなかったけど、もし交渉がまとまっていたら有馬記念には参戦しなかったかもしれないんだ。
炎馬：確かに、トウカイテイオーの人生は運命の連続だったね。でも彼はそれらの困難を乗り越えて、不屈の精神で有馬記念の勝利を手に入れたんだよね。それが彼の後半生を象徴する鮮やかなエンディングとなったんだと思うわ
1988年４月20日生 牡 鹿毛
父 シンボリルドルフ
母 トウカイナチュラル(父 ナイスダンサー)
馬主／内村正則氏
調教師／松元省一(栗東)
生産牧場／長浜牧場(北海道・新冠町)
通算成績／12戦９勝
主な勝ち鞍／93有馬記念(GI)
92ジャパンＣ(GI)
91日本ダービー(GI)
91皐月賞(GI)
92大阪杯(GII)
馬名の由来：冠名＋帝王
