炎馬: ねえ、知ってる?ウオッカっていう競走馬のことを聞いたことある?
氷馬: ええ、聞いたことあるよ!ウオッカは64年ぶりに牝馬としてダービー馬になったんだよね。すごい成績を残したんだって。
炎馬: そうなの!6歳の春まで現役を続けて、なんと七つのGIレースにも勝ったんだって。でもね、牝馬限定のレースはたったふたつしか勝ってないんだって。
氷馬: それでも古馬になってからもすごい成績だよね。根幹距離のレースである安田記念や天皇賞・秋、ジャパンカップまで勝ってるんだもん。実は、この3つのレースを制した馬はウオッカだけなんだって。
炎馬: すごいなぁ。ウオッカって最強馬の称号さえ得てもおかしくないくらいの名馬なんだよね。でもなんだかんだ言って、なんと16回も負けてるんだって。
氷馬: そうなの!16回も負けてるんだって。でもね、常に高いレベルのレースに挑み続けたから負けることもあったんだよ。でも弱点もあったみたいで、右回りのコースや小回りのコースでは力を出せなかったみたいだね。最後は東京競馬場ばかり走ってたみたいだよ。
炎馬: それに小さな疾病にも悩まされたんだって。蹄球炎でフランス遠征を断念したり、鼻出血で有馬記念に出られなかったりしたんだよ。でもそれでもウオッカはいつも印象的なレースをして、敗戦を帳消しにしたんだって。
氷馬: そうなんだ!ウオッカの魅力はオーナーブリーダーのカントリー牧場にあったんだよね。その牧場では他にも素晴らしい競走馬が生まれたんだって。タニノハローモアやタニノムーティエ、タニノチカラといった兄弟馬もいたんだよ。
炎馬: でもカントリー牧場は12年に閉鎖されちゃったんだよね。でもウオッカは今はアイルランドで母親になってるんだって。私たちは、カントリー牧場という魅力的な場所があったことをウオッカの子孫を通じて語り継いでいかなきゃいけないんだよね。
2004年4月4日生 牝 鹿毛
父 タニノギムレット
母 タニノシスター(父 ルション)
馬主/谷水雄三氏
調教師/角居勝彦(栗東)
生産牧場/カントリー牧場(北海道・静内町)
通算成績/26戦10勝(うち海外4戦0勝)
主な勝ち鞍/09ジャパンC(GI)
08・09安田記念(GI)
09ヴィクトリアマイル(GI)
08天皇賞・秋(GI)
07日本ダービー(JpnI)
06阪神ジュベナイルフィリーズ(GI)
07チューリップ賞(JpnIII)
馬名の由来:酒の一種