
高松宮記念を制したモレイラ騎手が、「壁をつくって風の悪影響がないように騎乗した。プラン通りです」と語った一言が話題を呼んでいます。
まるでF1のスリップストリーム戦略を彷彿とさせる発想。特に一瞬の判断と爆発力が求められるスプリント戦で、事前に明確なプランを立て、それを完璧に実行できる騎手は極めて稀です。さすが“マジックマン”の異名を持つトップジョッキーといえるでしょう。
日本人騎手の多くが、馬群に入れるとスペースを見つけられず詰まってしまうケースが目立つ中、モレイラ騎手のスタート、折り合い、判断力、風読み、大舞台でのメンタル、ペース感覚、馬群捌き、追って伸ばす技術、無駄のない騎乗――どれを取っても超一流。
フォームの美しさに加えて、常に冷静なレース運びはまさに芸術的です。
改めて、現在の日本の騎手レベルの低下を感じさせられる一戦でした。いつからここまで差が広がってしまったのか。
モレイラ騎手の存在が、今の競馬界における大きな“基準”を突きつけているようにも思えます。